Rakuchikai International ・・・ Introduction of Traditional Japanese Tea Culture
つくば と 水戸で お茶の教室を運営する 楽知会 (主宰 石光宗眞) のブログから 国際交流に関する情報を "楽知会インターナショナル"として独立させました。日本の伝統文化・ 茶道 を紹介しながら 海外の方々との交流を試みる 楽知会の取り組みを発信していきます。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
東京とアテネの年間降水量を比較すると、東京が およそ1,500mm(1981~2010の平均)であるのに対し、アテネは400mmにもなりません。 ギリシャの1年分の雨量は、東京の8月と9月、2カ月分の降水量を合算した量にすぎず、日本人が蒸し暑さに喘いでいる8月に、アテネでは僅かに5mmしか降らないのだそうです。
乾燥に苦しむその8月のある日 「今年のギリシャは大小 1,300件 以上もの山火事が発生し、アテネ市内にまで その煙と きな臭さが流れ込んできました」と始まるメールを 通訳さんから頂戴しました。
「水ならいくらでも手に入る」日本と、「大地を潤して収穫につなげ、喉の渇きを癒して 命を育む」ギリシャとでは、水に対する価値観が自ずと変わります。
さて、お風呂・・・ヨーロッパ人には、湯船に浸かって一日の疲れを癒し、リフレッシュして 明日につなげる・・・という発想がありません。
湯船は単なる洗い場・・・そもそも お一人様一回限りのために、その都度 湯船に なみなみと お湯を張り、人が入れ替わる度に 新たにお湯を張りなおす・・などという無駄な水の使い方は、ギリシャのような国においては顰蹙を買い 呆れられることはあっても、決して褒められることではないのです。
ロンドンでも水は貴重品です。 細くしっかりとまかれた傘を片手に シティーを歩く紳士の姿から「雨が多い」と思われがちですが、 ロンドンの降水量も非常に少なくて 東京の1/3ほど。 曇天の日が多く、いつ何時 パラッ とくるか分からないので「降らずとも傘の用意は忘れずにします」けれども、それがザーザー降りになることは一年に数えるほどしかありません。
私がロンドンで最初に住んだ家は、厚さ2㎝もあろうかという フカフカしたカーペットの部屋にバスタブが置かれていました。 「バスタブには1/3ほどお湯を入れて身体を洗うように」と教えられ・・・・・身体は湯船の外で洗うものとばかり思っていた我が身は、カーペット上の湯船を目にして 戦慄を覚えました。
バシャバシャお湯を使ったら、たちまちカーペットが水浸しになってしまうので、湯浴みは ごく少量のお湯で シズシズするもの・・・と、常識の転換も迫られました。
カーウォシュもしかり。 「車がどんなに汚れていても、ホースで水をかけて洗うようなマネはするな。 そんなところを近所の人に見られたら嫌がられる。 バケツに汲んだ水と雑巾で拭き取れ。」
「ところ変われば品変わる」 「郷に入れば郷に従え!」
ギリシャは5ツ星ホテルといえども バスタブがない可能性があります。
背景を知れば、理解と納得がいくのでは・・・というより、納得せざるを得なくなってしまいますよね。